長くなったので前後編に分けました。
後編はこちら
久しぶりに小説を手にしてみた、たぶん5年振りとかそんな所
最後に読んだのはきっとジョジョのノベライズで乙一が書いた「The BOOK」か東野圭吾の「分身」のどちらかで、たぶん前者に違いない
ライ麦畑でつかまえてはJ.D.サリンジャーによって1951年に初版発行
名前くらい聞いた事ある人もいるだろうが、なぜこんな昔の作品を読む気になったかと言うと
僕の好きなアニメ「攻殻機動隊」で多く引用されている…
というか、何ならはっきりこの作品が出てきておりずっと気になっていて、やっと読む気になったという事
なので攻殻機動隊を踏まえつつ、「青春のバイブル」と言われるこの作品にまつわる事を語っていきたいと思います。
あと、ちなみになんだが最近話題?の新海誠の最新作「天気の子」でも今作品をフィーチャーしているらしい
「僕は耳と目を閉じ口を噤んだ人間になろうと考えたんだ。」
これは攻殻機動隊で引用された一説
笑い男というキーマンが葛藤していた折に何処かに書いた文章だ
まずどこから話すとなると、この小説を買うところから話すべきかと思う
最初に紹介した時に気付いた人もいると思うが作者は外人だ(外人って差別用語だろうか)
なので翻訳されているのを読むわけだが、2人の翻訳家によってされていて、そのどちらかを選ぶ所から始まる
1人は野崎孝 (1964年発行)
1人は村上春樹 (2003年発行)
予めネットでそれぞれの評価をチェックしたがどちらも賛否両論あった
それぞれの評価はだいたい以下のような具合だった
●野崎版
読みにくいし誤訳もあるが、どちらが好きという点ではこちらに分がある感じ。最初に読んだのがこちらだから愛着があるせいという意見も
●村上版
誤訳もないし読みやすいが村上節が強い。読み比べる目的で先に読むのは?という質問に対してはこちらに分がある。
僕がどちらを買ったかは言わずもがなでしょうが一応…野崎版です
村上春樹を読んだことはないが村上節なんて言われた暁にはそりゃあ少し読む気がなくなるってもんです
と言うより先にある程度決めていてそれを再確認したくてネットで調べただけである
おそらく攻殻機動隊が引用にしたのは野崎版の方だろうし、ブックカバーのデザインが野崎版の方が断然いい
程よく渋いブックカバー
本当はもう一つ少しデザインが違うのがあってそちらの方が欲しかったんだがなかったので仕方がない
さて少し中身にも触れていきます
読み始めてたった1ページ目、何なら3行目くらいの所ですが早くも挫折を味わいます
とにかく読みにくい。
久しぶりに小説を読んだからという訳ではないし、一人称小説(語り手が主人公)に慣れていないからって言う訳でもない読みにくさがあった
ネットの評価は正しかったようだ…。あと句読点が多い
とは言え実はそう思ったのは最初の3ページくらいまでで5ページもする頃にはすっかり慣れてしまっていた
特に今作品は主人公の癖が強いだけに、主人公が語り手の一人称小説だと、あまり主人公を理解していない冒頭は少し読みにくいのかも知れない。
逆に後半は理解してるだけにかなり読みやすい。
クセの強い主人公の性格が現れていて、いい味を出す文章に感じられる...
長くなってしまったのでここらで後編に
ライ麦畑でつかまえて 後編 - IT WAS A GOODDAY
後編は中身について語ります。
実際に長くなるのはここからです...