ネタバレあります
僕は漫画はそこそこ読んでいるつもりですが、実際に単行本を買う漫画は少ない
そんな少ない漫画の一つがこれ「喧嘩稼業」
そんな喧嘩稼業が久しぶりに単行本を出したので書きます
前巻で
一回戦 第四試合
キックボクシング「川口夢斗」 vs 相撲「金隆山康隆」
の試合が金隆山の勝利で終わり、試合外の話があって
12巻はとうとう伝説対伝説…
合気道「芝原剛盛」 vs 進道塾「上杉均」
芝原は「形あるものなら真球すらも倒す事が出来る」と豪語する達人
上杉は「義の為ならば己の全てを失う事が出来き」、喧嘩王と呼ばれる空手家
芝原は実在する合気の達人"植芝盛平"と"塩田剛三"を掛け合わせた様な名前
モデル自体は塩田剛三だと思われる
上杉の進道塾とは現実で言うと「極真空手」、フルコンタクト空手だ
こちらもモデルがいるらしいが忘れた
試合はこの構図で始まる──
めちゃカッコいい…
"喧嘩王"上杉の後ろ回し蹴りで戦火が切られる
次いで、その勢いのまま左鉤突き(肝臓打ち)
それを"達人"芝原が受ける
"達人に触れると言うことは──"
関節→自ら飛んで回避→飛んだ所に合わせてサッカーボールキック…
と、目まぐるしい攻防が
最初の一合は芝原優位で進む
その後、後の先(カウンター)主体と思われていたが自ら仕掛ける芝原
芝原は相手の呼吸を読んでタイミングを自分優位に、上杉の反応が少し遅れ達人に掴まれる
"達人に掴まれると言うことは──"
「合気道は当て身7割」
を引用
僕はこの言葉を知っていたので殴る蹴るなどの技術も見せるんだろうなとは思っていたが
思ったより最高の形として試合に落とし込んでくれました
他の漫画等では、合気道となるとしっかり描写出来ずにファンタジーな感じになったりするが流石だなと…
しかし上杉もこのままでは終わりません
喧嘩王と呼ばれる上杉が何故こうも一方的にやられているのか
其れには少し理由があります
芝原は実は末期癌で余命幾ばくもないのだが、試合前に上杉はその事を知ってしまっていて
義に厚い上杉はスタートダッシュが遅れてしまっていたのだ
(主人公の十兵衛が芝原優位になるようにわざと教えた)
だがやられそうになり、とうとう本気に
膝蹴りで折れた肋を気にせず攻撃する事で相手の意表を突き優勢に
その後も相手の意表をつく胴回し回転蹴り(前宙返りしながらかかと落し)
不意をついたタイミングで大技、これには他参加者も「これを初見で避けるのは…」と
ただ個人的に「予備動作大きいし不意をついても多少避けるくらいは…」と思ったものの
気にしない事にしました
その後も上杉ターンは続く
芝原は捌きに徹するが…
ここで煉獄…!!
煉獄がどういう技か、その格闘漫画においての革命的っぷり…説明したいが長くなるので割愛
その素晴らしい煉獄、実はそんな簡単に出来るわけではなく縛りがあるのだが…
上杉はそんなの無視で煉獄
同じく煉獄を使える十兵衛も「いつから?」
雑誌で初めて読んだ時、これには参ったね
ニヤニヤが止まりませんでした
そして──
その後ももっとあるが長くなりすぎるので芝原対上杉はこの辺で
ちなみに11巻、12巻では盤外戦も同時に行われていて試合外にも面白さが
デスフルランという麻酔薬を巧みに使った十兵衛の卑怯さは主人公としておいていいのか…
完全に悪役の行為である
あと12巻にはヤンマガ掲載時にはなかった加筆もけっこうあった
一つはアリくんが盤外戦で十兵衛にデスフルランで眠らされた後にお寝んねしてる1ページ
これはページ数の都合で適当に入れただけだと思う
そして次のページで十兵衛が川上ドラゴンと話してる図
いや、そんな悪魔と会話するなよ…ドラゴン舌戦弱いんだから…
みんな素直に十兵衛と会話しすぎ
ただここは今後重要になってくると思う
二つ目は睦夫の最格(キャラの掘り下げ)
菅野の夢の世界と佐川睦夫の壊れっぷりの描写
菅野は父さんとして見繕われていたが
無事洗脳完了され、これで試合前にちゃんと父さん"佐川雅夫"としてセコンドについてくれるようになった
正直この加筆はしつこいしあざといな…と思ったがネット上では割と高評、睦夫や佐川家関係は人気が高いのだ
僕も面白いと感じる部分はちゃんとあったけどね
12巻の内容はとりあえずこんな所
ヤンマガでは不定期掲載なので鮮度が落ちるけど一気に読むとやっぱ更に面白い
いつになるか分からないけど13巻が出たらまた感想を書きたいと思います